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キャンパー34mm

なくなると欲しくなる、廃番復刻。

1990年前後、アメリカ国防総省の定めた規格に基づき制作されていた手巻きミリタリーウォッチの民生品である36mm径のいわば元祖「キャンパー」が廃番となろうとしていた。

 

それまで主流だった機械式に代わり電池式のクォーツが台頭、機械式ムーブメントを作っていたタイメックスのイギリス工場や台湾工場なども閉鎖を余儀なくされた。

 

一方でタイメックスは1970年代からLCD(デジタル)やクォーツ時計の開発や生産を開始、スイスを含むあまたの機械式時計ブランドが姿を消す中、パラダイムシフトを乗り切り、のちにアイアンマン 8ラップなどの名作を生み出すこととなった。

 

元祖キャンパーの後継として初めて34mm径のキャンパーが登場したのは1989年と思われる。というのも同年のカタログにT41711という品番とキャンパーという名称でオリーブ色の時計が確認できるが、1987年のカタログには見当たらないのだ(あいにく1988年のカタログデータは本国にもない)。

34mmキャンパーはT41711のほか、後年にブラック色のT18581という品番が加わり、日本の発案で元祖キャンパーが2015年に復刻されたあとも2017年までじつに30年弱にわたり生産され、惜しくも廃番となった。

時計本体は駆動が電池交換を必要とするクォーツに変わったため、元祖キャンパーのモノコック構造と異なる新型ケースが取り入れられ、ストラップも引き通しからセパレートに変更された。ケース径が2mm小さくなったのもそうだが、もっとも大きい違いはケースのシルエットだろう。文字盤デザインこそミリタリースペックを踏襲しているが、全体的に丸っこい印象だ。

 

軽くて薄い、見やすい、そして手にしやすい価格という理由で34mmキャンパーは日本でも男女を問わず人気となり、著名ミュージシャンが着用したりセレクトショップや時計店ではドのつく定番となり、多くの別注品も誕生した。

 

今回発売となるのは、2014年に日本企画として登場したアイボリーダイアルに赤い秒針を合わせた34mmキャンパー3種だ。ミリタリー出自のキャンパーには土っぽいイメージが伴うが、ふしぎと文字盤がアイボリーになると雰囲気がシティっぽくなり、ファッションにも合わせやすいと評判を呼んだ。

 

事実、34mmキャンパーはよく売れていた。しかし前述のように2015年の元祖キャンパーの復刻をきっかけに、もともと欧米人には小さくて需要が減退していた34mキャンパーは廃番となったのだが、どうやらなくなると欲しくなるのが人情のようだ。

 

コロナ以前からかも知れないがMade in U.S.A.が見直されたり、むかし日の目を浴びなかったモデルが復活や復刻を遂げヒット商品になるなど、ノスタルジーだけでは説明できない新しいムーブメントも起きている。

 

そんなわけで廃番となって10年まではいかないものの、何とか関係者を説得して久し振りに34mmキャンパーが、さらには人気のアイボリーダイアルだけが特別に復刻生産されることとなった。今のところワンオフ企画(一度きりの生産)の予定のため、34mmキャンパーを探していた方はこの機会に入手されることをお勧めする。

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